私が交通事故を体験したのは、2002年の春ごろでした。
ちょうど大学生の頃で、バイトの収入で購入したバイクに乗ってちょくちょくツーリングしていたのですが、ある日とんでもない目に遭ってしまいました。
海を見に行った帰り、私は市街地の交差点で信号待ちしていました。
私の右側には一台のセダンが止まっていましたが、特に気にすることもなくお互い赤信号が青になるのを待っていました。
そして数分後、信号が青になったのを確認した私は再びゆっくりとバイクを始動させ、交差点を直進しようとしました。
次の瞬間、横から強い衝撃を受けた私の体はバイクごとひっくり返されていました。
幸い足は挟まれずに済みましたが、ものの見事にバイクは横転しフロント部分を破損。私は痛みを感じるよりも先に、何が起こったのか理解できず頭の中が真っ白になってしまいました。
数秒後、周りを見回すと、先ほど私の横に止まっていたセダンがバイクの横で止まっているのが目に入りました。
どうやらその車が左折しようとして私のバイクと接触したようでした。お互い加速し始めた直後だったので、大した衝撃が発生しなかったのが不幸中の幸いと言えるでしょう。
当時の私は血気盛んだったため、次の瞬間には車に向かって飛び掛かり大声を張り上げていました。何を叫んだのかあまり覚えていませんが、おそらく「出てこい、この野郎!」くらいのことは言ったと思います。
私と接触してしまったドライバーは、60歳を超えていそうな高齢の方でした。
車内で顔を硬直させて震えている姿を見て気の毒な気がしてきたため、次第に私は冷静さを取り戻し、ことを荒立てるのをやめることにしました。
バイクは破損したものの、相手は無傷で、私自身も擦り傷程度の軽傷で済みました。救急車を呼ぶ必要もなく、最終的には示談と言う形で修理代を弁償してもらって事故を片づけました。
それ以来、私は年配のドライバーが運転している車にはできるだけ近づかないようにしています。
年配の方は視界も狭く急ブレーキの反応も遅いため、交通事故を起こしがちだからです。二度と交通事故には巻き込まれたくないと思っています。