2011年の夏に、伯父が事故を起こしました。
これは老齢の伯父の前方不注意によるもので、停車中の車にぶつけてしまって、運転手を怪我させてしまったという物です。
何しろ年齢が年齢ですので、その場で上手い対応ができなかった模様です。電話で連絡を受けて、弟にあたる父が現場にかけつけて、警察や保険会社への連絡をしました。
相手の車は女性が運転しており、ムチウチの可能性があったので救急車も呼んだそうです。結局、女性は軽度のムチウチ症と診断され、伯父はほぼ無傷でした。
という事で、賠償の内容は物損の他に、相手の怪我に対する補償が必要となりました。
保険会社に間に入っては貰いましたが、かなり状況が悪かった模様です。何よりも相手が一方的に怪我をしていますし、聞けば伯父の対応も悪かった模様です。
なにしろ、伯父は70をとっくに越した年齢です。
普通の運転は、やはり難しかったはずで、いつ事故を起こしても不思議では無い状態でした。
「もう、車の運転は止めたら?」と、娘などには言われていたそうなのですが、伯父が言う事を聞かなかった模様です。
と言うのは、東北の田舎町では交通手段があまり無く、足が弱った年寄りは車に頼る以外に無い、という事情がある為です。
事故を起こしても、恐らく伯父には状況が判らなかったと思います。
たぶん「ぶつけた」のか「ぶつけられた」のかも、ショックで定かでなかったのでは無いかと私は想像しています。
動転しているところへ、被害者の女性に怒鳴られたので、かっとなって言い返して・・・口論になった、と。こうなると事態は最悪で、伯父から「謝罪」させるにも、かなりの時間がかかりました。
結局は、父が間に入って、何とか伯父を言いくるめて謝罪はさせたそうです。
その後、補償などにつても、一切を父が取り仕切り、車の弁償や、治療費の負担は当然ですが、毎月いくらという形で補償金も支払う事になったそうです。
この数年後に、伯父は老衰でなくなるのですが、結局は死ぬまで車には乗っていました。
そうしなければ、田舎の年寄りは普通に生活ができない為ですが・・・こういう部分は、本来は行政が何とかすべき話なのではないでしょうか?